酔ってるとは言え、アナルセックスしたとか言い始めた【エッチな話】

友人が寝取り寝取られで周りの皆が不幸になった。
読む人は気分悪くするかもしれないから、そのつもりでいてくれ。

数年前の話だけと、あの事は今もはっきり覚えてる。

光という中学から仲の良い幼馴染がいた。
体は小さめで大人しく、お喋りな俺の話に何も言わずに
ニコニコしながら相槌打ってくれるような奴。全て俺と逆。

彼は物静かで頭が良く、
俺は彼に笑いと明るさを提供する代わりに
彼から色んな事を教えてもらった。

中学の時に光が上級生に少し虐められかけた時も、
俺は身体を張って助けたりもした。俺も一緒に殴られただけだが。

高校、大学も光と一緒の所に行きたかったので
猛勉強して何とか食らいついて行った。

俺達は信頼し合っていたし、
兄弟以上の絆で結ばれていたような気がする位、仲が良かったんだ。

大学一年の夏、光に彼女が出来たんだが、俺は自分の事のように嬉しかった。
本当に飛び跳ねるほど嬉しくて光に呆れられたほど。

「僕以上に喜んでどうするの(笑)」みたいな事を言われたりして。

光の彼女は麗子と言って、ちょっと尋常じゃない位の美人。
誰かに似てるってわけでは無くて、顔のパーツ全てが整っていて
長い黒髪なんかもサラサラで、所謂非の打ち所がない顔。

ほんまもんの美人て特徴あまりないよね、そんな感じ。

背が高く、合気道をやっていた麗子ちゃんは
いつも背筋がピンと伸びて凛とした佇まい。

もしかするとそれが近づき難い雰囲気を出していたのかもしれないけど、
彼女もそれまで彼氏が出来た事が無いと言っていた。

光は誰にも言うなよ、と言いつつ色々教えてくれた。

彼女との初デートの事
彼女と初めて手を繋いだ事
彼女と初めてキスした事
そして初めて結ばれた事

二人の付き合いは順調だったけど、
二年に進級して間も無く光は休学する事になった。
病気になったんだ。ちょっと面倒な。

命に関わるものでは無かったけど、
ちゃんとした治療が必要との事で東京を離れて
実家のある北陸某県の病院に入院する事になった。

麗子ちゃんは泣きまくって一緒に行って看病したい、
とまで言っていたけど、親に大学行かせてもらってる身分で
そんな事が出来るわけも無く・・・

光は彼女に
「夏が終わる頃には東京に戻るから。
それまでは困った事があったら徹ちゃん(俺の事)頼ってよ」と言って
一人地元に帰って行った。

それからは麗子ちゃんの保護者ってわけじゃないけど、
彼女の相談事に乗ってあげたりたまに食事したり。
一緒に新幹線で光の見舞いにも行った。

それまでは麗子ちゃんは強くて
泣き言なんか言わない強い女だと思っていたのに、
いざ色々と親密になると、なんてか弱い女なんだと思った。

すぐ泣きそうになるし、触ったら壊れてしまいそうな感じ。

「女って、こんなに弱いもんなのか、なんか守ってやりたくなるな」と、
彼女いない歴が年齢の俺は、心から彼女を欲しいと思った。

そして夏休みに突入した頃、
嬉しいニュースと悲しいニュースが同時にあった。

嬉しいニュースは俺に彼女が出来た事。
夏休みの短期バイトで知り合った女の子とあっけなく上手くいってしまった。

悲しいニュースは、光の退院が延びた事。
年内は難しく、翌年の四月も微妙な感じとの事だった。

麗子ちゃんの落胆は酷く、声を掛けるのも憚れるくらい。
このタイミングで彼女が出来てしまった事にさえ罪悪感を感じる程。

麗子ちゃんは夏休みの間、試合も含め全ての練習を休んで
光の看病をしたいと言っていたが光に却下された。

彼の本意では無いから。
光ならそう言うとは思ったけど。

俺はバイト、彼女、麗子ちゃんの三つ掛け持ち状態で
それなりにキツかったけど、
付き合い始めた彼女の事がどんどん好きになってゆき、
麗子ちゃんには悪いとは思ったけど
優先順位は彼女が圧倒的一位になった。

彼女には光や麗子ちゃんの事を説明していたけれど、
顔では笑っていたけど、やっぱりあまり良い感じはしていなかった。

俺は彼女の顔色を伺いながら麗子ちゃんのフォロー、
みたいな状況になったが、徐々に麗子ちゃんとの時間が減っていってしまった。

だけどその事を光に話すと、
せっかくできた彼女に寂しい思いさせちゃダメだよ、と逆に怒られた。

光は最近麗子ちゃんから
「サークルの先輩で親切にしてくれる人もいる」と聞いてたらしく、
俺はあまり気にしなくて良いと言ってくれた。

そんなわけで、以前程では無いにせよ、
麗子ちゃんとは連絡を取りながら過ごしていたんだけど、
間も無くクリスマスという頃だったと思う。

少しづつ以前の明るい麗子ちゃんに戻りつつあったのに、
この頃から躁鬱というか、喜怒哀楽が激しくなっていった。

年末に二回目の手術をする事になった光。
当初はせめてクリスマスくらいは外で、と考えていたので
それがダメになって二人とも相当落ち込んでいた。

光と付き合って初めてのクリスマスを一緒に過ごせない辛さで
麗子ちゃんが情緒不安定になっているんだと思っていた。

けど、年が明けても麗子ちゃんの鬱は続き、
寧ろ以前よりも酷くなっていった。

本人に聞いても何ともないと言うし、
術後の光に話す事も出来ず一人悶々とした日々。

試験やなんやで既に二月も終わろうとしていた。

俺はバーでバイトしていたが、
ある日追い出しを終えたサークルの二次会の一行が10名程やってきた。

それは合気道部だったけど、そこに麗子ちゃんの姿は無かった。

四年生とその後輩二人がカウンターに座った。
俺とは初対面なので、まあ敢えて同じ大学だと言う必要もないと思い、
適当に相槌を打っていた。

するとかなり酔った四年生が自慢気に後輩に話し始めた。

四年間の思い出や合気道に対する思い、
地元人気企業(マスコミ)から内定を貰うまでの武勇伝等々饒舌に話し始めた。

一切嫌な顔せずに「うんうん」と只管頷く後輩達。
気を良くした四年生の話は徐々に下ネタ方面に。

そんな光景は日常茶飯事に見てきた俺は、
ある意味微笑ましく微妙な距離感でその話を聞いていた。
彼女何人と付き合った、あんな事やこんな事をした、とか段々激しい内容に。

酔ってるとは言え、アナルセックスしたとか言い始めたので
ちょっと度が過ぎると思った俺は、
後輩達二人に苦笑いとも非難ともとれる曖昧な視線を投げかけた。

でも全然気がつかない二人。
そして俺はその四年生が話した内容にギョッとした。

「その彼女が妊娠して大変だった」
「就職棒に振るわけにもいかないし、その相手とは結婚するつもりもないから堕ろさせた。だから今貧乏(笑)」

唖然としていると後輩の一人が言った。

「先輩、その人本命じゃないでしよ(笑)」
「煩いよ!お前余計な詮索はいらないから(笑)」

四年生は笑いながらボックスに戻って行った。
するともう一人の後輩は何も知らなかったのか、その後輩に根掘り葉掘り聞き始めた。

そして俺ははっきり聞いた。

「相手はレイだよ、一年の」

いや、レイという名前の女は他にもいるかもしれない、麗子ちゃんのはずがない。
そう自分に言い聞かせても鼓動が異常に速くなる。

でも続けてその後輩は言った。

「麗子ちゃんだよ。彼氏いても関係ないから、あの人は」

鼓動が速くなるどころか、立ち眩みに襲われて、
その場にへたり込んでしまった。

その様子を間近に見ていた二人はかなり驚いて
「まずい事聞かれたか?」みたいに顔を見合わせていた。

誰にも相談出来ず、それにあまりの事だったので、
自分がどうしたら良いのかさっぱり分からなかった。
それこそ俺自身が鬱になりそうな感じ。

彼女も全力で心配してくれてるけど何も言えなかった。
麗子ちゃんとも全く会っていなかったけど、
光がいよいよ退院する一週間前になって、俺はやっと決心した。

その夜、絶対に麗子ちゃんがいる時間に突撃、単刀直入に聞いた。
サークルの四年生と付き合ってなかったか?って。

麗子ちゃん、黙って俯いたまま。
こちらも無言。相手が話すまで無言を貫いた。

それで根負け?した麗子ちゃんが認めた。
ですかさず妊娠の事を聞いた。

その後「違うの」とか色々言いながらも泣きながら全て白状した。

もう人間不信になりそうだったよ。
まさか麗子ちゃんに限ってそういう事が出来る女だとは思ってなかった。

ある意味男経験のある俺の彼女よりもその辺は固いもんだと思ってた。
同時に光の顔が浮かんできて、俺も涙が溢れて号泣しちまった。

麗子が言うには、離れていた分光の事が心配で心配で、
そして寂しくて不安でたまらなかった。
徹ちゃん(俺)も彼女と楽しそうにしてたし頼れなかった。

そんな時に先輩が相談相手になってくれてなし崩し、って事らしかった。

俺がその先輩は麗子が光と付き合っていた事は知ってたんだろ?て聞いたら、
先輩はそれでもいいって言ったらしい。

光に悪いと思わなかったのか?って
怒鳴ったりしたんだけど、御免なさいしか言わない。

麗子は先輩の事は好きだったのか?と聞くと、
分からない、でも光の事は大好きだと言っていた。

ならなんで!と聞くと、強引に、という事らしい。

こいつは本音で話してないなって思った。
俺らの仲なのにって、凄くやるせない気持ちになった。
そんな女なのかよって。
で、頭きて俺言っちゃったんだよ。

学校サボって朝から先輩の部屋でやりまくった事
避妊もいい加減だった事
アナルセックスしていた事
そして何度も外でデートした事

全てあの馬鹿がバーで自慢気に言ってた事だ。
お前は人を殺した自覚があるのか?とも言ってしまった。

麗子の顔から生気が抜けていくと言うか、
真っ青になってブルブル震え出したのを見て、正直言った後に後悔した。
そこまでいう必要は無かったと。

「あの人、そんな事皆の前で言ってたんだ・・・・・」
無表情に呟く麗子に言った。

「光の事、お前どうすんだよ・・・俺あいつの顔見れないよ」

俺も涙で崩れ落ちそうだった。
何よりも光の悲しむ顔は見たくなかったんだ。

麗子は「私どうしたらいい?」とすがるように言ってきた。
そこにはあの凛とした麗子はもういなかった。

俺は麗子に「何も言わず、光の前から消えてくれ」とだけ言って部屋を出た。

とっさに出た言葉がそれだった。

麗子がどうしたら良いかなんて分からなかった。
ただ、絶対に絶対に光を悲しませたくなかった。

新学期が始まって暫くして、俺は光と同じ塾でバイトを始めた。
一年下級生になった病み上がりの光を支えたかったから。

彼は塾の生徒には人気があったので、
一年のブランクがあっても以前と何ら変わりなく、
俺なんかよりずっと精力的に動いていた。
まるで病み上がりとは思えない位。

光が大学に復帰してきた時、
新学期から麗子が大学にいなかった事について何も言わなかった。

だから恐らく本人からは何かしら連絡はあったのかもしれない。

卒業して暫く経つけど、
未だにその事は光と話した事がないので分からない。

もうひとつ、合気道の奴から聞いた話だけど、
四月早々に麗子は親と一緒に元先輩の職場に行って、
名誉毀損で訴える等、酷い修羅場を演じたらしい。

その後の詳細は知らないけど、合気道部の後輩達が
麗子に焚き付けたと思い込んだ元先輩に凸されたと聞いた。

今は光も新しい彼女が出来て幸せにやっている。
多分、光はその子と結婚する事になりそう。

後味の悪い話しだけど、
唯一光が幸せな結婚が出来そうなのが救いだと思ってる。
そう思いたい。

寝取るという行為は基本的にそんなに悪い事だとは思わない。
その女の事を本気で好きなら、
その時の彼氏よりも絶対に幸せに出来ると思うなら、
正々堂々と奪うのはありかと思う。

勿論、既婚者や結婚が決まっている相手なら別だけど。

なんか上手く言えない。
寝取りをプレーのひとつあと思ってるなら、必ずしっぺ返しされるぞ。
じゃないと世の中間違ってるよ


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